2010年02月01日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その14

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最後の延長戦は主審が交代し、中村忠氏からルック・ホランダー氏に


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二宮選手、左足を引きつつ手刀鎖骨打ちから左の中段膝蹴り


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さらに蹴った足を後ろに引くと同時に右の掌底で間合いをつくり、
左中段回し蹴り

佐藤選手は腰を左に切り、回し受けの要領で二宮選手の蹴り足を
すくう


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佐藤選手、軸足を払いにいくが、二宮選手は払われないよう
持たれている足に体重をかけつつ後方にはねていく
ここで主審の止めが入る


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佐藤選手、二宮選手の首を両手ではさみ、膝蹴り
主審が両者を分ける


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佐藤選手、つかんでいない事をアピール
なお、13回全日本大会までは相手の首を両腕ではさんで(もしくは
背手掛け)の膝蹴りは認められていたが、この大会での「アフリカの
猛獣」モハメッド・ハシムの膝蹴りが微妙な判定により反則と
みなされ、物議をかもした。(それについては今後連載予定の第13回
大会篇で)

翌14回大会からは相手の身体に手をふれての蹴り技は反則とされ、
それ以降、数年間は極真カラテの大会から膝蹴りを見る機会が
めっきりと減った

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2010年02月02日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その15

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二宮選手、佐藤選手の左の蹴りをストッピングで止め、右の下突き


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佐藤選手、二宮選手の内股へ下段蹴り6連打


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佐藤選手、左の蹴りに二宮選手がストッピングにくることを読み、
左足を引いてストッピングを外し、左の下段蹴りから左の膝蹴り


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さらに左の飛び膝蹴り


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佐藤選手、回し蹴りをスネ受け


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さらに二宮選手の前進を前蹴りで止める


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二宮選手、左の掌底で佐藤選手の上体を起こさせ足払いにいくが、
佐藤選手、動じず


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佐藤選手、二宮選手の首をつかんで膝蹴りにいこうとするが、
二宮選手は身体を回転させエスケープ
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2010年02月03日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その16

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佐藤選手、突きの連打から膝蹴り


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佐藤選手、左の蹴りに行くところを二宮選手はストッピングで
止めようとするが、すでに佐藤選手に読まれており、佐藤選手は
蹴らずに逆に足を引き、ストッピングを外す

佐藤選手はこの二宮選手のストッピングについて
「二宮の私の攻略法は実にうまい。私が左足で上段回し蹴りを出そうと
すると、かかえこんだ私の左膝を自分の前足で押さえる。私の左上段
回し蹴りはことごとく封じられてしまっている」
と自著「王道の空手」で述べている。



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佐藤選手、左上段回し蹴り


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続けてもう一発
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2010年02月04日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その17

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二宮選手、佐藤選手の左内股蹴りをヒッカケで空振りさせ、
軸足蹴りにいく

ヒッカケとは、芦原英幸氏が考案した(であろう)サバキテクニック
の一つで、「実戦!芦原カラテ」(講談社刊)によると、
「相手の左ローキックに対して使う。形はストッピングと途中まで
似ているが、相手の蹴り足を直接ストップさせるのではなく、
相手の蹴り足を迎えにいくような形で、ヒザ裏からふくらはぎへと
すべらせ、フックする。
相手の蹴り足の動きに合わせて、足が宙に浮いている間にフック
させることが大切であり、相手の着地時のバランスを崩す」と
説明されている。


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二宮選手、バランスを崩している佐藤選手を小外狩りで倒す
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2010年02月05日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その18

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佐藤選手、二宮選手の蹴り足ストッピングを一拍、蹴りを遅らせる
ことにより外し、左の下段蹴り


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さらに膝蹴りでくるところを、二宮選手、芦原カラテでいうところの
2のラインのステップでかわす


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佐藤選手、ワン(左ストレート)から右下突き


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二宮選手、左下突きから2のラインのステップと外受けで
佐藤選手の上体を崩し、中段膝蹴り
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2010年02月06日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その19

「円の動き」を用いた芦原カラテの2のラインのステップ

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「人間の体の動きの合理性の象徴である『円』(立体的にとらえれば)
『球』の動きである。
円の動きとは、相手の正面からではなく、まわり込み、相手を
引きつけ、まわし、常に相手からの攻撃されにくい側面、後方の
ポジションを得るための動きである」芦原英幸著「実戦!芦原カラテ」
(講談社刊)より

長年、極真カラテの組手(特に試合)は一歩でも前に出て、下がったら負けという不文律の中で行われていたが(軽量級の選手や外国人
選手など比較的身体にバネのある選手はボクシング的な軽やかな
フットワークを用いていたが)、数見肇選手は「流水の足捌き」を
駆使して、全日本選手権3連覇を含め、計5度の優勝を達成した。

数見氏は主に相手の突き、蹴りともに引き足(芦原カラテの3の
ライン<左引き足で右へ>・4のライン<右引き足で左へ>の
ステップ)で捌き、相手が居着いた状態への攻撃を得意としていた。

数見氏は自身の組手スタイルについて、自著「もののふの血」ベース
ボールマガジン社刊)でこのように述べている。

「・・・私のヒーローは芦原先生だったが、組手スタイルの原型も
同じく芦原先生だった。いわゆる『さばき』のテクニックだ。
相手の攻撃をさばいて、一撃で倒す。その闘い方には、初めて
『空手バカ一代』を読んだ時からあこがれていた。
相手は私に触れることもできないが、私は一発で相手を仕留めて
しまう。それが理想だった。そこに空手の美しさ、かっこよさを
見出していた。
 ・・・『空手バカ一代』には『円の動き』という言葉が出てくる。
芦原先生の技術本にも同じようなことが書いてあった。直接教わる
ことはできなかったが、自分なりに『こんな感じなのかな』と
想像して稽古していた。とにかくイメージは『円』。そんな動きが
できるようになりたかった。
城南支部は『練り』『這い』といった腰を落とした足運びの稽古で
知られていたため、私の組手は『城南で作られた』ように思われて
いたふしもある。しかし、実際にはほとんどが自己流だ。」 つづく
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2010年02月07日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その20

数見選手が極真カラテの組手スタイルに衝撃と革命をもたらした
一つの大会がある。1993年4月に開催された「第1回全関東大会」が
それである。

この大会には、多くの全日本クラスの選手が出場した。
前年24回全日本準優勝の数見肇(城南)、22回全日本3位の岩崎
達也(城南)、全アジアチャンピオンの阿部清文(山口)、
増田章を破り全日本5位入賞の実績のある高橋衛(千葉南)、
「足技の魔術師」小笠原和彦(城西)、飯泉俊明(栃木)、
鈴木国博(神奈川西)、谷川光(城北)、成嶋竜(総本部)、
ニコラス・ペタス(総本部)、高久昌義(城南)など多彩な顔ぶれ。

この大会を特集した「月刊フルコンタクトKARATE」1993年6月号には、「極真新伝説、始まる」初代王者は数見に決定-極真に新しい
技術革命の波-
とのタイトルがつけられている。

では数見選手は、どのように戦ったのか、フルコンタクトKARATE誌の
レポートで振り返ってみる。

1回戦 対雨宮戦

「オーソドックスとサウスポーの双方の構えを使う。相手が自分の
前足を蹴ってくると、その足を円を描いて、スッと自分の後ろ足の
後方へ引く。まっすぐ引くのではなく、体が真横になるくらい足を
引いて、その足で強烈な下段や中段蹴りをカウンターする」

2回戦 対杉山戦

「杉山の下段を足を引いてかわす数見。その足で下段や中段に蹴りを
返す。今度は足を引いてかわすと、前足のショートのおとす下段蹴り。
どちらから飛んでくるかわからない数見の攻撃」

3回戦 対飯泉俊明戦

「飯泉は高い蹴りを蹴れば蹴るほど下段を合わせられる。
だから飯泉は自分のスタイルとは違った低い蹴りを中心に
戦わなければならない。
飯泉が体を密着させて短い突きで数見を押し込もうとすると、
数見は例の円のステップでくるりと飯泉をくずし、下段蹴り、
下突きを着実に入れる」

準決勝 対阿部清文戦

「阿部が下段を蹴ると、数見は足を引き、引いた足、もしくは前の足で
落とす下段。さらに足を引いて、相手のサイドに入りつつ前の手で
脇腹へ下突き、そして下段蹴り、というパターンを見せる。
それにしても足を円で引きつつななめから攻撃を加えるパターンで、
かつてこれほど完成された受けの組手を見せた選手がいただろうか」

決勝 対鈴木国博戦

「強烈な鈴木の突きにスイッスイッと前足を円を描いてさばき、
ピシャリと下段を落とす。前足に体重がかかっているだけに、
余計ききそうな蹴りだ」                  つづく


 
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2010年02月08日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その21

対阿部戦で見せた円のステップとそこからの攻撃

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数見選手、内股蹴り


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数見選手、蹴り足を後ろに引いて阿部選手の突きの間合いをはずす



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阿部選手の左の突きを外受けで流しつつ右足を斜め後方へ移動させ、
阿部選手のサイドからのワンから右の下段蹴り


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阿部選手の突きの反撃を蹴り足を後ろに引いてかわす


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さらに阿部選手の下段蹴りを前足を引いて間合いを外しつつ前手と
なった右手で中段突き


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中段突きを効かされ、腰が落ちかけた阿部選手の内股に下段蹴り


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なおも前進してくる阿部選手を前足で円を描いていなし、体重の
かかっている左足に内股蹴り


「それにしても数見の技術は理にかなっている。ひとつの攻撃技で、
全てに反撃しうるパターンを作り上げた。下段蹴りや上体を前傾
させての接近戦での突きに対し、前足を円を描いて相手の突き蹴りを
流し、サイドから強烈な蹴りを返す。これだと相手と近づいた間合い
でも一瞬にして、自分に必要な間合いと角度がとれる。
第1回全関東選手権の覇者として最もふさわしい新しい技術をもった
大型新人数見。数見の技術は新しい伝説として、間違いなく語り継が
れてゆくだろう」    〜「フルコンタクトKARATE」誌より〜
                         この項おわり
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2010年02月11日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その22

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佐藤選手、二宮選手の蹴り足ストッピングを警戒しつつ左前蹴り
二宮選手、下段払いでさばく


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佐藤選手、二宮選手の突きを体で受け止め、右手で二宮選手の
首を引きつけて左の膝蹴り


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さらに膝蹴りの連打


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佐藤選手、二宮選手の突きに受け止め、膝蹴りにいこうとしたところ
で試合終了となる
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2010年02月17日

準決勝 佐藤選手VS二宮選手その23

最後の延長戦ということで、引き分けなしの判定となった。
佐藤選手に3本、二宮選手に1本旗が上がり、佐藤選手の決勝
進出が決まった。

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「試合が終わり、私は二宮に近寄った。
肩を抱き『二宮、君は強い』とうめくように言った。
『いや、先輩こそ本当に強いです』
と、息を切らせながら二宮は返答した。これ以上の言葉はなかった。
そこには勝負を超越して、死力を尽くして闘った者だけに通じる
感情の交流があった」〜王道の空手より〜

「第1回世界大会を前に、私は大山館長からの命もあって二宮を
ニューヨークにいる大山茂師範の下へ修行に出した。
・・・ニューヨークから帰ってきた彼は、開口一番
『先生、ぼくは動きが悪くなったですね』こういった。
それでも彼は3位入賞・・・」
芦原英幸著「放浪空手」スポーツライフ社刊より
posted by キワメシンノスケ at 00:36| 極真第1回世界大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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